スタートレック:ディスカバリー シーズン2 10話『赤い天使』レビュー
ついに赤い天使の誕生の謎が明らかに!
決死の捕獲作戦に挑むマイケルに、さらなる衝撃の展開が。
スタートレック:ディスカバリー
Season 2 Episode 10
『赤い天使』
原題:"The Red Angel"
赤い天使の正体が明らかに!
前回エアリアムが言い遺した『ダイダロス計画』というキーワード。あらたな謎かと思いきや、そうそうに乗り込んできたセクション31のリーランド司令官が説明してくれました。
判明したのは、『赤い天使』の着ている時間移動スーツはセクション31が作ったものであり、その開発プロジェクトの名が『ダイダロス計画』だったという事実でした。
あんな小型のタイムマシンなんて凄いオーバーテクノロジーだと思っていたら、普通に23世紀の技術で作られたものだったとは。セクション31の開発力は凄いですね。(終盤でマイケルを治療した謎の光線をみるに、実際のスーツには未来の技術も入っていそうですが)
また、ティリーが『赤い天使』の生体情報から天使の正体をマイケルだと特定しました。
マイケル本人も何がなんだか分かっていない状態のため、おそらくは未来のマイケルが過去にさかのぼって来た姿なのでしょう。
バック・トゥ・ザ・フューチャー的なことをやる気なんでしょうか。
これは時系列に気をつけて観ていかないと、理解できずに取り残されるフラグと見ました。
気を引き締めないとですね。
赤い天使を捕獲するたった一つの方法
スポックの論理的洞察により、赤い天使=マイケルは、過去の自分の窮地を救うために登場することが判明。
自体の打開のために赤い天使とのコミュニケーションをのぞむ一行は、赤い天使を捕獲するために強硬手段を用います。
それは、わざとマイケルを瀕死の状態に追い込み、天使を誘い込むためのエサとする苦渋の選択でした。
ST2『カーンの逆襲』でスポックは『多数の人々の要求は少数のそれに優先する』と告げて自己犠牲を行いました。マイケルとスポックが強い覚悟をもって計画を推進する姿に、この台詞が思い起こされます。
姉弟そろって、自分で色々抱え込んで献身したがる点が実に似ています。
リーランドの告白、マイケルの過去
また捕獲作戦が進むその矢先、リーランドからマイケルにさらなる衝撃的告白が。
なんと、マイケルの両親がクリンゴンに殺されたのは、ダイダロス計画のスーツ開発に両親が携わっていたことが関係しており、しかもその指揮をとっていたのはリーランド自身で、彼らの死に責任があると言うのです。
マイケルは今までにも両親の死に自分の責任を感じていましたが、真相はこんなことだったとは。
そして、あのリーランドがこの件に関してはしおらしく自らの行いを反省し、強い後悔の念を抱いていることを隠そうとしません。
今まで31の職務に忠実で、本音を見せない印象だった彼にしては感情豊かで、いい演技でした。
カルバーの新境地、マイケルとスポックの和解
前回、スタメッツに一方的な決別を告げたカルバー。
コーンウェル提督に思いを打ち明けます。
それはいいのですが、まさかコーンウェル提督が元セラピストで、しかもカルバーの置かれた特殊な状況から心理を見抜き、的確なアドバイスをやってのけるとは。
提督史上、最高の活躍ではないでしょうか??
新しい道を歩むことにしたカルバーには幸せになってほしいのですが、捕獲作戦に追われるスタメッツとはよく話し合いすることができず。どうか、良い仲直りをしてもらいたいものですが、ジョージャウ皇帝がちょっかいを出してきてるのが心配です。
ドラマ面でのさらなる大きな変化は、マイケルとタイラー、マイケルとスポックの和解です。
両親の死の秘密を知り落ち込むマイケルにかけるスポックの言葉が、不器用ながら優しい。
前回、互いの思いを吐き出してぶつけ合ったからこそ、今回の和解にこぎつけたんだと思います。
そして、タイラーとの気まずい関係も終わりを告げました。
たいへん紆余曲折が多い二人の関係ですが、なんとか修復できそうで本当に良かったですね。
電磁ネット・ワイヤー作戦
そして命がけの捕獲作戦。
マイケルが死に瀕したその瞬間、天使が現れました。
すかさず発動するトラップ。天使のスーツから現れたのは未来のマイケル…ではなく、死んだはずのマイケルの母親だったのです…。
これは色々な解釈が発生してしまいますね。
今までマイケルを救ってきたのは母親だったのか、
それともティリーが解析した通り、未来のマイケル自身だったのか。
今回はストーリーの筋道そのものは素直ながら、急展開につぐ急展開でした。
ますます目が話せなくなったディスカバリー、どのようにシーズン2をまとめてくれるのか、期待して待つことにいたしましょう。
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