ソウル・エデュケーション

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黒歴史STG『サウリアス』ボス紹介① 『アドリービューグル』編

未完の黒歴史STG『サウリアス』を成仏させる本企画、まずは実際に体験版にも登場していた1面ボスから参りましょう。

 

前提として、『サウリアス』の舞台設定はこんな感じです。

  

  • 24世紀の未来の宇宙
  • 平和な植民惑星に暮らしていたエイリアン達が存在
  • そこに地球の軍隊が侵攻してきて、通商条約を締結するよう脅してくる
  • 抵抗してみたけど地球の軍隊の方が強かったので、エイリアンは大ピンチ!
  • エイリアン軍の最後の望みは、試作段階だった1機の戦闘機に託された…

 

 

チート性能の戦闘機、たった1機に全てを賭けるという、シューティングゲームにはよくある展開です。

 

ともあれ、敵が「我々の地球の軍隊」ということで敵のボスが地球の古生物の姿を模していることに対して理由づけをしているんですね。

じつに、無い知恵を絞っていますね!

 

1面は、地球軍に単機で殴り込みをかけにいった自機が、敵の偵察部隊に早期発見されてしまい戦闘に突入するというステージでした。

 そのボスとして登場するのが、コイツです。

 

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Patrol Vessel "Oddly Bugle class"

パラサウロロフス型哨戒迎撃艇

アドリービューグル(Oddly bugle:奇妙ならっぱ)

 

 

地球軍第4世代宇宙艇の中でも初期に建造された哨戒迎撃艇。

全長420メートル。哨戒任務に就く艦としては破格の巨体をほこる。

 

任務の特性上、無補給での航続距離は群を抜いており、

小型戦闘艇や索敵艇を従えて偵察部隊を統率する母機である。

戦闘艦に比べて装甲や武装は劣るので、大型艦艇同士の砲撃戦では

多くの場合撃沈されてしまう。

 

アドリービューグルの武装は小型艇の編隊を迎撃する状況でこそ真価を発揮するものであって、連装機関砲・炸裂榴弾など小型機に対抗するための装備を多く搭載している。

専用の特殊兵装である『超振動機雷』の散布攻撃は特に強力。

艦隊戦では第二陣にて、雷撃を仕掛けてくる敵小型艇の撃墜を担当するポジションに配置されることが多い。

 

 

設定にもSF感、リアリティ感を出そうと言う努力が見えますね。

 

しかし、手前味噌ながらこのドット絵の緻密さにかけては、かなりの時間をかけた覚えがあります。

とくに装甲の金属光沢の表現など、我ながら『ドット絵でやる意味があるのか?』と疑問に思ってしまうくらいの力作ですね。

アンチエイリアスを多用しながらも、なるべくモアレが出ないようにドットの配置を腐心しています。こんなことにこだわり過ぎて、開発が遅かったという。

何やってるんだか。

 

 

ゲーム中ではハッキリ言って弱いのですが、見せ場は『超振動機雷』のギミックです。

 

口を覆っているカバーが開き、内部の歯がむきだしに!

大きく開口し、機雷をバラまく

トサカが光るとともに、機雷が作動

 

 

このギミックは、1面ボスを『ダライアス外伝』におけるゴールデンオーガのような、インパクトのある存在にすることが目的でした。(遠く及びませんが)

 ゴールデンオーガがビルをなぎ倒して登場し、3Dの多関節でウネウネと動き回るインパクトによって、プレーヤーはダラ外の世界に完全に魅了されてしまう「掴み」のポイントだと感じていたので。

 1面ボスにパラサウロロフスを選んだ理由も、『フォルムが特徴的だから』だったくらいです。

 

 

ところで、ボスのデザインコンセプトとしては、一貫してダライアスシリーズよりも有機的で流麗なデザインを心掛けていました。

ダライアスの場合は『正体不明の敵』が相手なので、あのような攻撃的でトゲトゲしく強調されたデザインで問題ありませんが、サウリアスの場合は地球人類が相手ですので、文明人が相手であることを示すために洗練された雰囲気が必要だと考えていました。

そのために、外観上トゲトゲしく見える突起を極力少なくしています。武器となるビーム砲なども『赤い装甲の中に埋め込まれている』という設定になっており、砲身が外部に露出していません。

(このあたりのスタンスは、完全にスタートレックの影響です。連邦艦のフェイザーアレイとか、VOYのケイゾン・プレデターなど、『ぱっと見武装しているように見えない』デザインの影響です)

恐竜メカの大御所であるところのゾイドかぶる訳にはいきませんからね!

 

艦艇が生物の形を模しているのも、『地球人類が宇宙に進出して、いくつもの異星の文明に触れるうちに、宇宙社会における自分たちのアイデンティティとして地球の生態系を再評価する生命崇拝ブームが起こった為』とか、理由を考えていました。

 

恐竜モチーフのメカという点で見ると、ハドロサウルス類ならではの背中の棘突起が作るフォルムや、鳥盤目の骨盤の形状を外観に取り入れる(位置が違うけど)など、恐竜好きの方には多少、「判ってる感」をお分かり頂けるのではないでしょうか…多分きっと…。

 

次回はいよいよ本題。未だ世に出ていない幻の2面ボスをお届けいたします。